今年も県教委から出ました「岐阜県立高等学校の活性化に関する検討まとめ」。毎年この時期に出ていますが、いつものように年度としては昨年度版(令和4年度版)ということになります。これは3月までの活動成果をまとめたものなのでそういうことになるのでしょうけど、世に送り出しているのは年度が替わった4月。何だかややこしいですね。いつも思うのですが。

細かい内容はまた県教委発表文書(PDF)のほうをご覧いただくとして、高校入試を預かる身としての注目点はこちら。

(1)令和 6 年度学科改編等 について
「平成 28 年度の検討まとめ」において、具体的な活性化策を例示したグランドデザインに もとづいた学科改編等が概ね実施できたことから、令和6年度の学科改編等については実施しない。
なお、 それ以降の学科改編等については、 次期岐阜県教育ビジョンの内容を踏まえつつ、 引き続き検討を継続し、必要に応じて行う。

ということで、昨年度の文書にも載っていましたが、県教委としては当分の間の学科再編は終了しているとのことです。ただし、昨年春に出された前々年度版と違うのは「次期岐阜県教育ビジョンの内容を踏まえつつ」という文言が入っているところ。県の次期教育振興基本計画は確か令和6年度からの5年間が計画期間だったはずで、遠からず次期教育ビジョンの内容が出て、来年度以降はそれに基づいた学科再編はあるかもしれませんよという内容の文書になっています。

学科再編といえば、再来年(2025年)春以降のことですが(来年度は変更なしと発表済み)、3学科を擁しているがいずれも定員割れで厳しい状況が続く海津明誠の学科をまとめる(総合学科などにする)のかなど、西濃地区だけでも注目点はいくつかあるのですが、今後どうするのでしょう。これらも次期教育ビジョンが触れるのでしょうか。

なお、以前も書きましたが、高校の統廃合については令和10年度(2028年春入試)までの凍結宣言が県教委から出ています。次期教育振興基本計画に「あり方についての方向性」は出すそうですが。児童・生徒数の推移をみても令和11年度(2029年春)高校入学生は令和4年度高校1年生(今年度は高2)よりも1割以上減少していますから、今度こそ再編は先送りできませんよね。現状でも県内合計で公立高校全体が定員割れの状況なのですから。