「進路指導のための岐阜高専入試説明会」毎年参加しているこの会、昨日行ってまいりました。昨年度は改修工事中だったかで校舎の会議室?で行われましたが、今年度はいつもの図書館のある建物のホールに戻っていました。何事もなかったかのように再びこういう会に戻ってこられたことに個人的には感慨深いものがあります。周りから見たらどこがおかしかったか、分からないかも(苦笑)。実際には昨冬に三途の川を渡ってしまうところだったんですが…
高専さんは入試情報その他の詳細を公立高校入試と違ってウェブサイト上で丁寧に公開してくださっていますので、毎年毎年説明を伺いにおしかける必要は無いのかもしれませんが、今年は説明会後の見学で8月に竣工、10月(今月ですね)に生徒が入居を始めたばかりという「G寮(国際寮)」にお邪魔することができました(まだ高専のウェブサイト上でも紹介されていないほどの新しさ(苦笑))。国際寮というだけあって、留学生と一般学生が同居して交流できるというのがコンセプトになっているようです。コロナの関係で既存の寮は2人部屋でも1人1部屋で運用しているので(みせてもらったG寮は1人1部屋ずつに仕切られていて真ん中に共有スペースがある)、これまで人数的に寮に入れなかった生徒が優先的にここに入ったとのこと。現在は寮生活希望者は全て学生寮に入れているとのことでした。ハラル専用キッチンがあったり、交流行事のための会議室があったりして「国際寮」だなと思わせる設備がたくさん。テクノセンター他の設備は以前の説明会で拝見したことがありましたが、ここは初めて(当然)だったのでやはり行った甲斐があったなと思った次第です。
卒業する5年後に半数が国公立大学や高専の専攻科を中心に編入学、半数が就職という高専の志願者は、流動的だった大学入試制度の変更のせいか就職率の高さのせいか、ここ数年伸びていて、それに伴って学力試験の最低点も内申の最低点も上がり、推薦基準を満たした(これも公開されている)推薦志願者でも学科によっては(というか多くの学科で)全員合格というわけにはいかなかったのですが、この春は志願者が減少。学科によって推薦でも不合格になる厳しさは相変わらずながら、上昇傾向だった合格最低点はこの春久しぶりに下がりました。この点について、説明を担当された方に質問すると「コロナ禍でオープンキャンパスほか広報活動がじゅうぶんできなかった(高専は中学生本人が早くから希望していることが多いですからね)」「昨年はコロナ禍でオンライン授業が多く、それが中学生にも伝わって敬遠された」ことが理由として考えられることを挙げておられました。今年度は対面授業を再開しているし広報活動にも力を入れているとのこと。来春の高専志願者数は果たしてどうなるでしょう。
説明会後の校内見学ではさきほどの国際寮を拝見できたことが一番の収穫でしたが、一部のクラスの授業をしている横も通らせてもらいました。弊塾の卒業生も数名、進学して在籍しているはずなので姿を見ることができるかなと思いましたが、残念ながらそれは叶わず。
お昼前に全てが終了して解散。いつもここだけは中学校の先生も同じなので緊張するのですが(数年前まで学習塾参加者・中学校関係者と分かれて開催されていましたが、分けるほどの人数が来ていないせいでしょう。数年前から統合されているのです。毎年進路指導をされているわけでもないだろう中学校の先生ほど来たほうがいいと思うのですが(余計なお世話))、みなさんおとなしいですね。みなさん積極的に質問しないので校内見学中も好き放題あれこれ尋ねていました。せっかく来たのですから通り一遍の説明では無いところを知りたいですよね(通り一遍の説明だけならウェブサイトを見ればいいという話に)。
あ、ついでに高専入試に向けてのポイントをいくつか挙げておくと、推薦にしろ学力にしろ内申点は中2と中3の分を対等に加算しますから、公立高校入試と比べると「中1の分は気にしなくていい」という見方もできますし「中3だけ頑張っても2倍されるわけではない」という見方もできます。推薦はもちろん内申点でほとんどが決まりますが、学力入試も内申:試験=ほぼ4:6なので(詳細は高専のサイトに載っています)、岐阜県の公立高校の進学校のほとんどが3:7になっている現状を考えると「内申重視」とも言えます。推薦に出願する(合格できる)ためにも、また学力入試で有利な位置に立つためにも、高専志願者は内申点に気をつけたほうがいいということですね。学力入試の試験そのものは岐阜県公立高校入試のようなベーシックなものではないので、それとは別の対策が必要です。過去問も高専のサイトに掲載されていますからそれを参考にすればいいですが、特に理数系は未習分野が多い段階でやってもちんぷんかんぷんですので注意が必要です。高専志願者は学校よりも早めに理数系の学習を終えて過去問や対策問題で高専の学力入試対策をした方がいいと言うことですね。なお、先ほど書いたように推薦志願者が出願人数によっては(各学科の半数20人までが推薦合格者数)不合格にもなりますから「中学校で推薦がもらえた」「高専の推薦入試を受けてきた」という段階で安心せず、合格が決まるまで学力入試の準備をしましょう。もし推薦入試で不合格になっても、学力入試で有利な位置にいることは間違いないので(内申点が高い生徒は推薦入試で既に合格しているはずなので学力入試受験者は内申が高くない、自分と同じくらいかそれ以下の生徒がほとんど。しかも先ほど書いたように内申:試験=おおよそ4:6)落ち込まないことです。
まあとりあえずこんな感じでできる範囲でいろいろ情報は集めておりますというご報告でした。ちゃんちゃん。