脳幹出血からの帰還17  自宅療養生活(4)

IDとパスワードの整理

 退院して毎日、時間だけはあるので(こう書けるのも命があったおかげなのだが。いのちがなければ「時間」もないはずだ、あの世のことはよく知らないが)、ネットで契約した(申し込んだ)各種サービスの整理をしているが、自分でも分からないものが結構ある。これはこのパスワードかな、このIDで正しいかなという感じだ。こうなる前にしょっちゅう確認していたようなサイトはうろ覚えでIDやパスワードを入れていた気がしてそれがたまたま当たっていたこともあったが、入院して2か月間、PCにも向かわず放っておいたせいですっかり忘れている。まあほとんどの場合思い出せたのだが、一部にログインできないものがあって困った。こういうときに「秘密の質問」とかが役に立つことがあるので面倒がらず登録しておきたい。あと、家族が仕事場の固定電話契約(NTT)を切ってしまったせいで「電話認証」できないものもあった。こういうとき(あっては困るが)のため、番号は複数登録しておいた方がいいし、契約に関わる番号は最後に契約を切るもの(今なら携帯番号なのかな。それも流動的か)にしておくべきだろう。本人が「そうなった」ときは周りはまず固定費を削りたいもの。私の場合、意思も分からない状態で復帰も見通せない状態で、しかもいのちがつながってもその後が大変なことが想像されたから残された家族は当然そうなる。

不測の事態に備える

 不測の事態に備えて、IDやパスワードはどこか秘密の場所でも決めて整理してまとめておくとよいのではないかと思った。自分のため、家族のため。今やPCもスマホもパスワードや指紋認証の世界だ。いざというときに残された者は一切アクセスできない可能性もある。私の場合も家族が分からない契約が結構あって切っていいのかどうか迷う(そもそもアクセスできない)ものも少なくなかったようだ。クレジットカードも3枚あるし、小遣い用の銀行口座もある。さらに自分の仕事関係の引き落としもある(が詳細は家族も不明)。本人でないと契約が解除できないと言われたようだが、本人は入院中でまともに意思表示できない場合はどうなるのか。これは脳幹出血に限った話でなく、明日、電車にはねられるかもしれないし車が衝突するかもしれないし飛行機が落ちるかもしれないし地震が起きるかもしれないのだ。そういう備忘録の重要性を痛感した(のは「残された」家族だが)。

これからの時代の問題!?

 それにしてもこれだけインターネットが普及してまだ20年弱しか立っていないと思われる現代。「今後」ではなく現在もこういう事態は少なくないと思われるが、世間ではどうなっているのだろう。そういえばフェイスブックなどはそういう対策をしていた気がする。ツイッターはアカウント放置か(課金されないからいいのだが)。ラインはどうなっているのだろう(ほとんどやっていないから知らない)。今回のことで、それまで朧気に気になっていたことが現実になったのだった。

備えていなかった馬鹿男

 これを読んだ皆さんはどうされているのだろう。「馬鹿なやつだな。それぐらい備えておけよ」なのか、「そうだな。心配だな」なのか。私も50歳代以降ならもう少し準備しておいた(と思う)が(と言いながら何もやってない可能性もあったかなと自分を振り返る)、この歳でこうなるとは予想だにしなかった。