脳幹出血からの帰還5 リハビリの日々・絶望と希望と(2)

体重激減・自分で歩き出す

 入院生活が1ヶ月を過ぎるころ、歩行訓練を始めた当初は満足な方向すら向いていなかった左足が、力をつけ始めて歩み始めました。といってもまだ本来の力はありません。この頃のやせ細った脚をみて自分で驚いています。リハビリの途中、ヘルスメーターに乗ってみたら体重が健常な頃よりも10kg以上減っていました。たぶん、高校生ぐらいのときに見た数字。その事実に自分で驚きます。この前まで鼻から管を通され、その後もおかゆや粉々に刻まれ原形をとどめない食事をとっていたんだから当然のことかもしれません。

希望と絶望のスイッチ

 この頃は「自分でも歩けるかも」という希望と相変わらずの絶望とにスイッチが日々入れ替わっていました。少し動けるためにベッドの中を動いて「無理」をして、落とした眼鏡を拾おうと身体を乗り出した早朝にベッドから転げ落ちてしまいました。しかし身体が満足に動かないせいでベッドには戻れず、這いつくばってどうにか体勢を立て直すも立ち上がれず床に座り込むしかなくなってしまいました。ナースコールはなんとかでき、落ち方がするっとしたもので強く打ったとかではなく(ただ、レントゲンなど検査はした。自分としては「ちょっと落ちた」程度だったのだが周りは大事になり、家にも病院から電話があったそうで心配したとのことだった)、大事に至らなかったものの、さすがにこのときはナースにも叱られました。

装具/平行棒内での歩行

 車いすで動き回れるようになる少し前、病状説明で来院した家族と面会する機会がありました。リハビリの様子を実際に紹介するというので平行棒に挟まれたわずか数mを装具をつけて歩いただけで家族は拍手していました。歩ける、歩く練習をしているとは思わなかったらしいです。