【勉強法】予習は軽く、復習は重く

 授業の予習・復習、どっちが大事だという議論になることがあります。時間があるなら両方やったほうがいいんですが、敢えてどちらをとるかと言われたら私は復習派ですね。

 なぜなら、予習にはエネルギーがいるからです。同じ時間で効率よく勉強できるのは復習です。ただし、授業を受けるのに予習が前提・必須になっている教科は、やらなければ当然、授業そのものに意味がなくなりますから、必ずやりましょう。大事なことは授業を生かすこと。新しいことを学ぶのですから分からないことはあって当然です。予習は完璧にしていく必要はないのです。完璧に勉強したい人は予習には向いていないんですが、予習したがる子ほど完璧に勉強したがるんですよね。結果として予習が「非効率」になってしまう。予習というのは全体像を知り疑問点をあぶり出す程度で深追いしないでおきましょう。授業中にその疑問点が出てきたら集中のギアを上げて解決しましょう。

 ・・・とは書いたものの、実際にきちんと全教科の予習をこなして授業を受ける中学生がどれだけいるのかというと…。私自身、子どもの頃を振り返っても課題として言われた予習以外を自主的にやった記憶はほとんどありません。現実にはまず授業に集中、そして復習をきちんとしましょうということになるのです、実際の中学生を見ていると。予習はその授業で集中するための手段で一番最後、余裕のある生徒・成績のよい生徒向きです。余裕のない生徒はまず自分の生活を見つめ直して普段の授業に集中できているか、宿題をちゃんとやっているか、見つめ直しましょう。その上で、もしワークをまとめて提出前にやっているなら、それを提出前でなく分散できないか(習った直後に取り組めばそれが日常の復習になりますね)、何回やったか、もちろん繰り返すのは大事ですが、意味も分からず答えを暗記して繰り返しても勉強になりません、そういう見直しをしましょう。

 それで本題の「予習」についてですが、予習で全部分かろうとはせず、できるだけ軽めにしましょう。先ほども書きましたが授業が基本です。授業の前には分からないところを残してもいいのです、整理して授業で解決すれば。予習で挫折する人はいろいろですが、

1.予習を語る以前に復習から、授業に集中することからきちんとやったほうがいいタイプ

2.予習を完璧にしようとして失敗するタイプ

があるように思います。特に2のタイプは要注意です。2のタイプが先ほど書いた「予習に時間をかけすぎて勉強の効率が悪くなっている」タイプです。そもそも予習というのは、やったほうがいいものだと言っても、ある程度できる人の技です。勉強が今あまり得意でない子が先に取り組むべき課題ではありません。自分で予習して全部あるいは大部分が分かるなら授業そのものが必要なくなります。そういう子もいますが、自分で勉強できる、勉強に積極的な子が予習向きです。勉強はあまりしたくない、勉強に消極的な子は復習しましょう。

 ・・・と言うのがあくまでも私個人の意見です。勉強法は千差万別、自分に合ったものが一番ですね。